生きていく上で誰もが苦労するのが、人間関係。職業上特に人との関わりを必要とされるのが看護師です。看護師の仕事は患者さんだけではなく、患者さんご家族や医師、先輩看護師、業者の人など、様々な人と接することになります。実際に活躍している方はそれぞれ相応しい言葉遣いが出来ているでしょうか。中には、「自信ないまま、話している」という方もいるかもしれません。ふさわしくない言葉を用いていると、そこからトラブルになってしまうこともあるため、小さな言動にも注意が必要です。
看護師の方の中には、「敬語を使っていれば問題ないだろう」と思っている方も多いと思います。しかし、同じ敬語でも立場を間違えて使ってしまうと、失礼にあたることもあります。「どういうこと?」と思われる方もいると思いますが、例えば「御苦労さまです」「お疲れ様です」というのはどちらも敬語ですから、「どちらを使っても問題ないだろう」と思われる方が多いと思いますが、「御苦労さまです」は、あくまでも上司が部下に使う言葉となります。何らかのメッセージを受けた際には、「了解です」と返信している方も多いと思いますが、これは上司には使ってはいけない言葉。「かしこまりました」というのが適正な敬語となります。「お世話様です」と、業者の方などに使っている方もいると思いますが、お世話様というのは目上の人が、目下の人に使う言葉となりますから、相手によっては失礼にあたるため注意が必要となります。
このように、「ちゃんと敬語を使っているから問題ないだろう」と思っている方も、間違えた敬語を使っている可能性があります。敬語を用いていれば、問題ないというわけではなく、立場を理解した言葉選びが必要ということも忘れてはいけません。その小さな言動マナーを見ている人は必ず存在します。人間関係を円滑に進めるために、恥ずかしくない敬語を使いましょう。